ベトナム・オフショア開発最新情報(2025年7月)~サイゴンとホーチミン

こんにちは。ISV 糸見です。

今月7月1日の省統合により、ホーチミン市は近隣2省を統合した巨大都市となりました。
弊社のある中心部は「1区」という区割りが廃止され、「サイゴン街区」という名称が復活し、ホーチミン市サイゴン街区となりました。

昔はよく日本から来た方に「サイゴン」「ホーチミン」の違いは何と聞かれることがありました。
私の中では、ホーチミン市は近郊も含めた大きなイメージ、サイゴンは中心部のイメージです。

「サイゴン(Sài Gòn)」は、320年以上前の1698年前後から、フランス統治下時代も含め270年以上続いた呼称であり、ベトナム戦争終結(南北統一)の1976年に「ホーチミン市」へと変えられました。

ただ「サイゴン」という呼び名は人々に親しまれており、私がベトナムに来た1995年当時も、中心部のことは、みな「サイゴン」と呼んでいましたし、現在でも「サイゴンビール」、「サイゴン川」、「サイゴン駅」、そして、タンソンニャット国際空港のIATAコードも「SGN」のままです。

昔はおしゃれな都会の人々を「サイゴンっ子」って呼んでいたような・・・南部ベトナム人にとって「サイゴン」は憧れであり誇りであったように思います。

今も昔も「サイゴン」は、半径1.5キロ程度の中心部を指していて、それに対比するように西側に華人の大きな町
「チョロン(Chợ Lớn)」がありました。この7月から「チョロン街区」という呼称も復活してなんだか嬉しいです。

およそ140年前のフランス統治下の1881年に描かれたサイゴンの古い鳥観図を見ると、サイゴンは約1.5キロ四方の街で、現存するサイゴン大教会、統一会堂(ノロドン宮殿)や、市内の各道路もほぼ現在と同じような形で描かれています。

この当時は大きなサインゴン城塞も描かれていますが、今は人文社会大学とテレビ局となっており残念ですね。

他にもサイゴンには当時建てられたフレンチコロニアル様式の建築物がたくさん残されています。

「温故知新」、故きを温ね、新しきを知る。

是非、みなさんも新しくなったサイゴンに遊びに来て古地図片手に、古き良きサイゴンに思いを馳せてみませんか?

約140年前にフランス人によって描かれたサイゴン鳥観図はこちら(クリックで拡大)

【ベトナムのAIカメラ活用とGX化の取組み】

さて、今回はベトナムの首都ハノイのAI活用事例とGX化の取組みについてです。

首都ハノイではスマートシティーを目指しており、交通警察局はAIを活用して交通違反を24時間35日監視する
小型の管理センターを34か所建設していると発表しました。

これにより年内に市内の一部の交通警官の配備をやめ、代わりにAIシステムや、AI搭載カメラで交通管理を行う予定で、既に既存の監視カメラに加えて、261台のAIカメラを市内に設置済とのことです。

通常の監視カメラ・デバイスからセンターに送信されたデータは、「AIシステム」によって分析され、違反行動や車両所有者が特定されます。
交通警察はこれに基づき、2時間以内にVNeTraffic(個人識別アプリ)を通じて、違反情報を車両所有者のスマホに通知します。

さらに、「AI搭載カメラ」の場合は、リアルタイムで違反車両を検知、即座に違反経路、時間、行動、車両所有者の特定を行うことができるようです。

現在、AIは約20種類の違反を認識でき、自動車やバイクを含む様々な違反を判断できるように継続的に開発していて、
今後、AIカメラにより交通管理に加えて犯罪捜査や防止、ごみのポイ捨てなども監視し、都市の秩序を保つことができるようになるとのことです。

ベトナムでは歩いている人よりもバイクの数が多く、人間が目視で監視するのは限界です。AI活用により交通ルールが改善されることを願っています。

そういえば、先週、私もVNeIDという個人識別アプリに登録しました。
もう数年経つと、ベトナムのどこで何をやっていても個人を識別できるようになるのかもしれません・・・

【ベトナムのGX化(グリーン・トランスフォーメーション)の取組み】

首都ハノイでは2026年7月から、都市部の大気汚染や交通渋滞の緩和を目指し市内中心部へのガソリン燃料のバイク乗り入れを禁止する方針を示しました。

まずは中心部のわずかな面積ですが、段階的に制限区域を大きくしていき、2028年には自家用ガソリン自動車も乗入れ制限、2030年にはさらに制限区域も大きく拡大される予定です。

ベトナムでは一家に1台どころか、一人に1台のバイクを所持しており、これを段階的にEVバイクに替えて行くのはかなり大変な事だと思いますが、現在の圧倒的なバイクの数や、排気ガスによる大気汚染を緩和するために、ステップバイステップ、まずは小さな一歩です。

数年前は考えられない事ですが、ベトナムの環境に対する意識も大きく変わろうとしています。
AIカメラ導入やGX化など、上手く行くかどうか分からないことを、「とりあえずやってみる」の精神で始めるのが、
ベトナムの素晴らしいところです。

個人的には冒頭で書いた東南アジア特有の匂いがする「古き良きベトナム」が失われつつあるようで寂しいですが、、、社会の変革に期待しています。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

糸見 圭太郎
Itomi Keitaro

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この記事を書いた人

糸見 圭太郎
ISV VIETNAM CO..LTD 代表取締役CEO
1996年に初訪越し在越29年目へ。2007年ISV創業。
ITのチカラでお客様そして社会のDXに貢献します。

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