こんにちは。ISV糸見です。
8月に入り日本は夏真っ盛りで連日40度超えで猛暑のニュースを目にしますが、この時期だけはベトナムの方が30度前後と格段に涼しく過ごし易いです。
さて、深夜ホーチミン・タンソンニャット発の飛行機に乗ると、
離陸後に窓の外にオレンジ色に輝く街並みが広がる光景が目に入ります。
水平線まで網の目に放射線状に続く道路の線がオレンジ色にぼっと照らされています。
あのノスタリジックで温かいオレンジ色の街灯は、高圧ナトリウムランプによるものです。
街灯に使われるこのランプは、排気ガスや雨の中でも遠くまで光が届き寿命も長く実用的な理由から、ホーチミンはじめ、バンコクや香港、台湾などアジアの各地で長年利用されてきました。
ベトナムの場合は、このオレンジ色の光に、流れるように続くバイクのテールランプがあいまって、機上から見る夜景はエモーショナルで感傷的な気分にさせてくれます。
時代とともに街頭もLED化されて白色になっていくと無機質な感じになり何だか寂しいですね。みなさんも東南アジア発の深夜便に搭乗される際は窓の外を眺めてみて下さい。
【ベトナムの電力事情と幸福度】
今回はベトナムの電気のお話です。
経済成長著しいベトナムでは電力消費量も年々うなぎ上りで増加中です。
20~30年前は頻繁に計画停電があり午後は電気か使えず路上のカフェで涼を取るということもありましたが、最近はめっきり少なくなりました。
ベトナムではどうやって発電しているのでしょうか?
昨年2025年の統計では、石炭火力発電が54.3%と半分以上を占め、ついで水力発電で23.4%、太陽光や風力など再生可能エネルギーが13.5%、ガスタービン発電が6.6%と続きます。
興味深いところでは「輸入電力」が2.1%を占めている点です。
日本のような島国では考えられませんが、大陸にあるベトナムは隣国ラオスや中国から電力を輸入しています。
特にラオスは豊富な水資源を活用したメコン川流域での水力発電による電力輸出国であり、タイやベトナムに供給する電力が総輸出額の2割を超えており、ラオス最大の輸出品となっています。
ラオスが「東南アジアのバッテリー」と言われる所以です。
ベトナムの電気料金は日本と同じように使用料に応じた段階性の料金設定がなされています。
家庭用では5段階に分かれており、1,984ドン(12.4円)/kw~3,967ドン(24.7円)/kwと、日本の電気代と比較すると、約30%ほど安価な料金設定となっていますが、店舗やオフィスなどの事業用は約3割増しとなります。
日本の4人家庭の電気代平均は14,000円前後、ベトナムでは10,000円弱というところでしょうか。
現在のホーチミンでは、街に溢れるネオサインや全面電飾された高層ビル群が深夜まで光を放ち続けています。これから大量に投下されるEV自動車にEVバイク、AIやデータセンターと、これからも莫大な電力が必要となります。
ベトナムもいづれは原子力発電へと切り替えていくものと思われます。
ベトナム中南部のニントゥアン省では16年前から日本とロシアによる原子力発電所計画がありますが、安全性などの問題から進捗が遅れている上に、残念ながら最近、日本はこの計画から撤退というニュースを目にしました。
電気がなければインターネットもAIも半導体も動きません。
現代社会は電気なしには成り立たなくなっていますが、高度に発達した社会では時には息苦しささえ感じます。
一昔前のベトナム家庭ではエアコンがないのが当たり前で、冷蔵庫も高級品でした。
幸福度を上げるには、必要なだけの電気があり、使わない時間も自分で選べる事なのかもしれません。
ベトナム・メコンデルタの片田舎で、木陰のハンモックで風に揺られ、風の音や虫の音を聞きながら、最低限の電気だけで過ごすことを想像してみて下さい、とても贅沢ではありませんか?
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
糸見 圭太郎
Keitaro Itomi